都内の一人暮らし

一人暮らしの生活。生きていて思ったことを書いています

唐揚げがなかった

友人と学食を食べに大学の食堂へ行った。もう14時をすぎていたから、食券機のメニューにはほとんど赤いバツがついていて、ポテトや唐揚げなどの軽食が残っていた。私はポテト、友人はポテトと唐揚げ(3個)を買った。

食券を持っていくと、ポテトはあったが、どうやら唐揚げがないらしかった。おばさんたちは、「あれ、唐揚げないよね、あるかな?」などと言ったりしている。「あれ、やっぱりないよね」裏から来たおばさんは「5分くらいあればできるかも」と言っていた。だから私は、時間ならあるし、今から作ってくれるのかなと思っていた。

だが、食券を受け取ったおばさんは「シュウマイならあるけどこれでもいいかな〜?カツもあるよ〜あっ味噌汁も」と友人に言った。

私は、頭にはてなが浮かんでいた。唐揚げが食べたくて、食券を買ったのに、どうして残り物のシュウマイやになるのだろう。

さすがに返金はしてくれるのかと思ったが、結局してくれなかった。

彼女は、唐揚げが食べたいんですよと、言おうか一瞬迷ったが、きっとそうまでして食べたいということではない。

全然いいですよ。と、すぐに言った友人が大人に思えた。私はすぐにそんなことは言えなかったと思う。

お姉さんたち太らせちゃうね」と言いながら、友人の唐揚げ3個は、二人前のカツ、味噌汁二つ、シュウマイ三つに変わった。

 

おばさんが、一言の謝罪もせず、笑顔でサービスだよみたいなノリで沢山の残り物をくれたことに違和感を覚えた。

唐揚げを食べたいという気持ちは、どうなってしまうのだろうか。

唐揚げを食べさせてあげられなくて、本当にごめんねと謝る必要があったのではないか。

それに、ポテトに味噌汁は組み合わせが最悪だと思う。

 

その笑顔のおばさんの目の奥は笑っていないように感じた。人の気持ちを慮るということは大切なことだと思った。

 

きっと面白い出来事だったと思って日々を過ごしていけばいいのだろう。

おばさんに対してこんなことを思ってしまう私は心が狭いのだろうか。